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美術作家・関川航平さんが新作「デート」をwebで公開。文章で触れる、実態のあるものとは
しばらくは会えそうにないので、デートの仕方を考えています
例えば、さっき、梨がひとつ、そして梨がもうひとつ見えたなら
その梨から梨への間だったら待ち合わせができないか
(ウェブサイト「デート/DATE」より)
美術作家の関川航平さんが、特設サイト「デート」をオープン。手にしたときの質感が伝わってくるような梨の静物画を背景に、短い文章が毎日更新されています。
人と集まったり、直接会ったりすることが難しい昨今の状況下、これまで対面で行われてきた事柄が、テレビ会議や動画配信といったオンラインコミュニケーションへと移行しています。関川さんはそれらを利用するほどに、ぬぐいきれない補完感や欠落感を感じるといいます。
関川さんいわく、「デート」はそうした“補完するもの”ではなく、文章を通して読み手がアクティブになる状態をつくる試み、とのこと。日々綴られていくテキストから、どのような手ざわりを得られるのか。今後の更新にも注目です。

関川航平《なし1個》2020年、画像デジタル加工(久保俊寛《なし2個》1979年/油彩・キャンバス/所蔵:アートギャラリーミヤウチ(梟コレクション)の作品画像をデジタル加工)
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関川航平(せきがわ・こうへい) 美術作家。1990年、宮城県出身。パフォーマンスやインスタレーション、イラストレーションなどさまざまな手法で作品における意味の伝達について考察する。近年の主な個展に2017年「figure/out」(ガーディアンガーデン、東京)など。グループ展に2018年「トラベラー:まだ見ぬ地を踏むために」(国立国際美術館、大阪)「漂白する私性 漂泊する詩性」(横浜市民ギャラリー、神奈川)ほか。
http://ksekigawa0528.wixsite.com/sekigawa-works
>関連ページ 雛形連載コラム:関川航平「目の泳ぎ」
(更新日:2020.04.22)
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