ニュース

1カ月共同生活“入居者”8人を募集中!
未来の仕事の種が見つかるかもしれないシェアハウス、「はじまりapartment」@愛知県・足助町

8人で暮らすシェアハウスで、
「地域の仕事」を考える

愛知県豐田市・足助町(あすけちょう)でスタートしたプロジェクト「はじまりapartment」は、8人の若者が共に暮らす1カ月間のシェアハウス。自分のスキルを地域で生かしたいと思っている人、場所を探している人、漠然としながらも地域で働きたいと考えている人、二拠点居住先やサテライトオフィスを探している人などなど、「地域の仕事」をつくる8名を募集し、1カ月間共に暮らしていくというもの。

リモートワークで自分の仕事を持っている人の参加もOKで、IT、飲食、デザイン、福祉、一次産業、ファッション等、さまざまな分野の経験や関心を持つ人を募集している。そこで集まった8人は、町の人々と交わりながら、これからの「地域の仕事」につながるものを見出していく。

 

これからの時代に、
丁寧に残されていくべき場所

舞台となるのは、かつて太平洋から内陸へ塩を運ぶ“塩の道”の要所であり、宿場町として栄えた、愛知県・豊田市足助町(あすけちょう)。東海地方の人にとっては紅葉で有名な「香嵐渓(こうらんけい)」があるこの町は、伝統的建造物群保存地区でもあり、旧街道に沿って立派な古民家が立ち並ぶ。

 

町の再生の相談を受けた「東京R不動産」の林厚見さんは、数年前にこの町をはじめて訪れた時の感想を次のように話す。

「これからの時代に丁寧に残されていくべき場所とは、こういう町だと感じたんですね。大都市から車で1時間ほどの距離だし、美しい自然と歴史の積み重ねを感じることができる。しかも、旧市街は観光地化されずに日常の営みと暖かい人間関係が残っている。リモートワークが普通になっていくこれからの時代に、こんな場所と関わりを持ったり、居場所を持ったり、仕事を創り暮らすことは、すでに多くの人にとっての現実的な選択肢なんだと思います」

東京R不動産ディレクター・林厚見さん。

 

懐かしい雰囲気と美味しい珈琲や食事で、足助町の人気カフェ「バンバン堂」のオーナーである鳥居智子さん家族は、約15年前に移住してきた。昨年は、野菜、食料品や手作り作品を販売する店舗「都市(ミヤコイチ)」をオープン。さらに町の中心にある元うどん屋の建物を引き継ぎ、旅行者のためのゲストハウスにするつもりだったが、鳥居さんはコロナ渦の中でさまざまな可能性を感じ始めたという。

「ここが、町の外から来る人たちが足助に関わりを持つきっかけの拠点ともなるんじゃないか。そして、宿のようで、でも普通の宿ではない、この町を好きになった人たちの止まり木のような場所が、足助町には必要なのかもしれないと思うようになったんです」

そんな鳥居さん、町の人たちや役場の人たちがつながっていき、「はじまりapartment」の企画は生まれた。

カフェ「バンバン堂」、「都市(ミヤコイチ)」のオーナーである鳥居智子さん

 

未来の小さな仕事の種が、
見つかるかもしれない

「いろいろな職人技の残るこの地域には、都市と関わりながら進化する小さな未来の仕事の種が色々発見できるのではないかと思っているんです。いま必要なのは、この場所の空気感やコミュニティに惹かれる新しい世代との出会いが生まれること。ありそうでないこの機会に、ぜひ参加していただきたいです」と、林さん。

町全体のリノベーションが始まっていくタイミングで、町の新たな「はじまり」と、集まる人たちそれぞれの新しい「はじまり」がクロスする「はじまりapartment」。これから足助町の“中の人”と“外の人”が交わる拠点となっていく場所で、自分の可能性を試してみませんか? 8月30日(月)まで、参加者募集中です!

●8人が暮らす家

メンバーの拠点となる日本家屋。中心に位置し、町の人たちにずっと親しまれてきたうどん屋さんでした。
2Fの住宅部分には、8人分の部屋やキッチン、お風呂があります。壁の塗装など、改装の一部はメンバーのDIYで行う予定。

●幹事メンバー(シェアハウスをサポートしてくれる3人)

後藤あゆみさん/semicolon
「はじまりapartment」の運営スタッフ。休日は、国内外問わず知らない土地に行くのが好き。愛知県に在住経験があり。
「足助の魅力や可能性を発信しながら、新たなコトや繋がりが生まれるきっかけをつくれたらと思います。滞在中のみなさんの困り事サポート役も努めます」


丹下恵実さん/食卓写真家・管理栄養士
フリーランスで、料理の撮影や食に関する企画・コミュニケーションの仕事に携わる。
「出身地である名古屋からも近い足助の街で、地元の食材や文化に触れながら、得意分野である「食」で何かできたらと考えていいます。参加メンバーや街の人たちと一緒にごはんを作って楽しく食卓を囲みたいです」


鳥居智子さん/ろじうらのカフェ「バンバン堂」
愛知県碧南市生まれ。約15年前に足助に移住。ろじうらのカフェ「バンバン堂」、店舗「都市」(野菜、食料品、手作り作品の販売)の運営をはじめ、地域の人と関わる取り組みを行う。
「足助の街並みは魅力があり、人との関わりも大切にされています。まちのお店が閉まっていく中、1店舗でも開けて沢山の方に来ていただける「なんかいい足助」にしたいと思っています」

INFORMATION


「はじまりapartment @足助」

〜歴史ある山間部の町で、30日間のシェアハウス〜
期間:
2021年10月1日〜10月30日
場所:愛知県豊田市足助町
参加費:2万円
対象:20〜35歳前後の方で、期間中2/3以上の日数は滞在可能な方(部分参加枠も検討可能/お問合せください)
スケジュール:
08月30日(月) 応募締め切り
09月07日(火) 順次参加者発表
09月中旬    建物のDIY(希望者は参加)
10月01日(金) 滞在スタート/キックオフ
10月中旬〜下旬 ゲストイベント・はじまり食堂(地域交流会)・参加者によるまちへのプレゼンなど
※予定は変更になる可能性あり
HP、お申し込み: https://hajimari-apartment.jp/

◎こんな方々、参加してみませんか?
・自分のスキルを活かして町に関ってみたい方
・リモートワークをしながら、仲間と共に地域で何か新しい事を企ててみたい方
・自然や人と触れ合いながら、地域の魅力を自分なりの形で発信してみたい方
・2拠点居住や地域での起業、地域コミュニティに関心のある方
・異分野の面白い人々と出会いたい方

(更新日:2021.08.20)
ニュース ー 考える。暮らし、

最新の記事

特集

ある視点