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花とごはんと音楽と。宇和島奥南地区のお祭り「みかんの花見」!

“ぼくのいる場所はすべてローカル”がモットーの編集者、
ミズモトアキラさんが愛媛から発信するカルチャートピックス


 SOTO×奥南のコト「みかんのお花見」

文・ミズモトアキラ

 

宇和島市吉田町奥南(おくな)地区は、松山市内から高速をつかって車で90分ほどの距離にあります。 わずかな平地を小高い山々と海が取り囲む、出入りの多い地形───いわゆるリアス式海岸が特徴で、柑橘類だけでなく、目の前に広がる宇和海では鯛、ハマチ、マグロなどの養殖も盛ん。愛媛県の第一次産業を象徴するような地域といえます。

 

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そんな奥南地区で農家を営んでいるのが、ぼくの友人である奥谷篤巳さん。高校卒業後、音楽の道を志して町から出たけれど、ふるさとのすばらしさを再確認し、Iターン。現在は若き農家としてみかんや野菜を育てる一方で、過疎化の進む地元コミュニティの活性化や町の魅力を対外的にアピールする「奥南のコト」というグループを結成しました。 最近では地区内の空き家を一棟借り上げ、地域のコミュニケーション(主に飲みニケーション)の拠点として、また地域外からやって来るさまざまな人々との交流の場として「凪ハウス」というすてきなスペースを運営したり、積極的に活動しています。

 

そんな「奥南のコト」と、松山在住のメンバーが中心のアクティビティ・グループ「SOTO」が手を組み、2013年から共同開催しているのが、今回ご紹介するイヴェント「みかんの花見」。 日本一の柑橘どころとして、つとに有名な愛媛県。しかし松山という都市部で暮らしていると、木に実ったみかんを見かけることってまずありません。商品としてスーパーや青果店の店先に並ぶまで、みかんとの距離感は県外在住のみなさんとさほど変わらないのです。

 

柑橘をテーマにしたアクティビティといえば、冬のみかん狩りを思い浮かべる人が一般的でしょうが、収穫にいたるまでの約一年間、みかんはさまざまな成長過程をたどります。 とりわけ5月初旬は、みかんの木に白く可憐な花が咲き誇る時期です。 見た目の美しさだけでなく、その甘くさわやかな香りが「ネロリ」と呼ばれ、みかんの花から抽出されるエッセンシャルオイルは、古来より希少で高価なことが知られています。生産者や、身近な人しか知らない柑橘の花の魅力を発見し、奥南の郷土料理や音楽なども楽しめるのが「みかんの花見」の醍醐味。

 

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昨年からは地元の養殖業者の協力で、湾内クルージングや養殖マグロのいけすで餌やりを体験できるイヴェント、また夕方からはそのマグロを使ったさまざまな料理が楽しめる大宴会がオプションとして追加されました。 ちなみにぼくは昼の花見会場から夜の宴会までBGM / DJ係として音楽面で全面サポートします。

 

前回は、特別にマグロの吊り上げも行われました。

前回は特別企画として、マグロの吊り上げも!

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いけすの上で、すぐさまマグロの血抜きと内臓が抜かれました。ちびっ子は心臓つかみ体験に大コーフン(これも今年は残念ながらありません)

みかんの木が安定した収穫を得るには3年から5年ほどの月日がかかると言われています。 このイヴェントも今年で4年目。回を重ねるごとに評判が評判を呼び、昨年は隣県の高知からもゲストがやってくるまでに成長しました。

愛媛の観光といえば、道後温泉やしまなみ海道へ目を向けがちだけど、地域のアイデンティティともいえるみかん畑や、そこを守る人々との出会いは、きっと魅力的な体験になるのではないでしょうか。 緑をいつくしむための祝日=みどりの日にぴったりなイヴェントです。ぜひ気軽にお越しください。

 

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(更新日:2016.04.25)
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