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「映像のフィールドワーク展〜20世紀の映像百科事典をひらく」3月16日(土)〜4月7日(日)@東京・三軒茶屋/生活工房

みなさんは、「エンサイクロペディア・シネマトグラフィカ」(以下、ECフィルム)を知っていますか?

ECフィルムは、1952年、第2次世界大戦の敗戦後間もないドイツの国立科学映画研究所で始まった壮大なプロジェクト。研究者やカメラマンを世界各地に派遣し、その土地に生きる人々の暮らしや儀礼、動植物の生命活動を、40年あまりの歳月をかけてフィルムに収めました。残されたそれらの映像は、なんと3,000タイトル以上! このECフィルムは、世界中の知の記録を集積することを目指した、いわば映像による百科事典なのです。

「映像のフィールドワーク・ラボ」風景(2018年3月開催)

そんな ECフィルムの全貌に迫る展覧会「映像のフィールドワーク展〜20世紀の映像百科事典をひらく」が、東京・世田谷区の生活工房ギャラリー&ワークショップルームAB(三軒茶屋キャロットタワー3・4階)で、3月16日(土)〜4月7日(日)に開催。いまだ全容が解明されていないECフィルムの映像群から、「住処」「音楽」「料理」「儀礼」「ひも」などのキーワードで拾い集めた約70作品を、会場内のあちらこちらに投影します。

ただ映像を鑑賞するだけでなく、映像の中の世界を紐解くように会場内を探索しながら、そこで生まれた来場者の問いと気づきが、展示に反映されていくという参加型の展覧会。その見どころや楽しみ方のポイントをご紹介します!

身体を通して映像を観る
ただ「観る」だけでなく、映像の中の行為(ひもを綯う、踊る、鳴らすなど)を「やってみる」体験も。 デジタル化している約600タイトルの映像が自由に検索・閲覧できるとか!

さまざまなキーワードで、ECフィルムを再構成
「回る」「たたく」「運ぶ」「笑う」など40のことばでECフィルムに映り込んでいるものごとを切り取り、世界中の営みが同時投影される映像インスタレーション作品《Diverse and Universal Camera》を初公開!

《Diverse and Universal Camera》2019, 野口靖+ECわらしべ調査隊

 

連日目が離せない、ECラボラトリーズ
映像をめぐって連日何かが起こり、「実験」の痕跡が残されていきます。日替わりでさまざまな〈ゲスト研究員〉が登場し、その日だけ上映される映像もあるのでお見逃しなく。会場は4階展覧会場内、参加費は無料。

・3月16日(土)14:00〜15:30
レプリカを作ってみる。ミクロネシアの漁師の帽子を編む。〈ゲスト研究員〉本間一恵さん(縄文のかごを再現したバスケタリー作家)

・3月20日(水)14:00〜15:30
カバを狩って食べる!?ニジェールの「カバ猟」を研究者に聞く。〈ゲスト研究員〉佐久間寛さん(アフリカ地域研究、人類学者)

・3月23日(土)14:00〜15:30
やってみたい、世界のあやとり。北極や南米、ニューギニア。〈ゲスト研究員〉野口ともさん(国際あやとり協会

・3月26日(火)14:00〜16:00
「顔」ってなんだろう?仮面を作って、かぶって、考えてみる。〈ゲスト研究員〉藤山麻美さん(こども美術造形教室を主宰して30年)

・3月27日(水)14:00〜16:00
映像を見ながら作って食べる実験①「マニオク(キャッサバ)の平パン」は本当に作れるのか?

・3月28日(木)14:00〜15:30
洗濯機が無かったら?比べてみよう、昭和の洗濯・北アフリカの洗濯。〈ゲスト研究員〉小林こずえさん(昭和のくらし博物館学芸員)

・3月29日(金)14:00〜16:00
映像を見ながら作って食べる実験②ルーマニアの「ママリガ」(トウモロコシ粉料理)

・3月31日(日)14:00〜16:00
映像の中のチベット人と一緒に踊ってみたら…。〈ゲスト研究員〉佐藤剛裕さん(チベット僧院に弟子入りした研究者)

4月2日(火)14:00〜15:30
音を出してみる実験① 映像に耳を澄ます。音のない映像に音を聞く。思い巡らす。〈ゲスト研究員〉松村拓海さん(フルーティスト、作曲家)

・4月3日(水)14:00〜15:00
粘菌ってどんな生きもの?〈ゲスト研究員〉増井真那さん(変形菌研究一筋10年以上の高校生)

・4月5日(金)14:00〜15:30
音を出してみる実験② みんなのリズムで一つの音楽をつくる、「バリの音の世界」〈ゲスト研究員〉増野亜子さん(自ら演奏する民族音楽者)

・4月6日(土)14:00〜15:30
映像アーカイブの歴史と現在について聞く。〈ゲスト〉原田健一さん(新潟大学地域映像アーカイブ研究センター)、岡田一男さん(東京シネマ新社

 

「ドーム型家屋の建築」(西アフリカ・オートボルタ・リマイベ族/1962年)©︎(公財)下中記念財団


「ヒキガエルのゲシュタルト(図形)知覚」(1980年)©︎(公財)下中記念財団


「バツの悪い時の眼差しと微笑み」(西ニューギニア・アイポ族/1975年)©︎(公財)下中記念財団


過去の貴重な映像を通して、さまざまな気づきが生まれそうな意義深い展覧会。人類が誕生してから連綿とつないできた「生」そのものの映像を記録した人々は、未来の私たちに何を伝え、残したかったのか……。ぜひ会場で体感してみてください!

(更新日:2019.03.06)
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