ニュース

身体に作用する芸術の力とは。
「山形ビエンナーレ2020」9月5日(土)〜
今年はオンラインで開催

2014年のスタート以来、山形市内各所を舞台に2年1度開かれてきた「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ」が、今年はオンライン形式で9月5日(土)から開催されます。

 

 

東北芸術工科大学が主宰する山形ビエンナーレは、第1回「山をひらく」(2014)に始まり、第2回「山は語る」(2016)、第3回「山のような」(2018)と、山形の山に象徴される、土地に根ざす自然や郷土の文化・歴史に紐づく形で行われてきました。

そして、4回目となる今年のテーマは、「山のかたち  いのちの形」。

芸術監督に現役医師の稲葉俊郎さんを迎え、自然と命をとりまく全体性について、多様なジャンルのアートとカルチャーが交わるプログラムが予定されています。

わたしたちが生きる行為は生命の全体的な営みである。
心・体・命・人生・自然。
お互いが関係性を持ちながら部分と全体とが相互に影響しあっている。

自然界は常に変化のプロセスにいるからこそ、時にはわたしたちの心身も変化し、バランスは崩れる。
心身と命のバランスを失いかけている時には、全体性を取り戻す場が必要だ。
完璧で完全な場は存在しなくても、全体性が保たれている場は生み出すことができる。

2020年の新型コロナウイルス流行を契機に、社会は大きく変わる。もう元には戻れない。
わたしたちはお互いの距離を大切にし、あらゆる生命との距離を大切にする社会へとシフトする。

(山形ビエンナーレ2020 芸術監督・稲葉俊郎さんメッセージより抜粋)

 

(写真:志鎌康平/山形ビエンナーレ2020 公式ホームページより)

 

《主な7つのプロジェクト》
◎いのちの学校

アート、音楽、パフォーマンス、食、ボディーワーク、レクチャーなどのプログラムをオンラインで開催。出演者と参加者が同列となり「いのち」の在り方を共有し、身体の全体性、こころの全体性を取り戻す場を創造する。(オンデマンド配信、LIVE配信、ネット販売)

◎土と人
地球を想い、人と人が繋がり、健やかな生き方がうまれるフィールドをつくっていくコミュニティ。山形県を中心とした有機農家、伝承野菜農家の活動を紹介すると共に、マクロビオティック、菜食のお店、「いのちのテーブル」などが出店(出展)するオーガニックマーケットを会期中に開催予定。(オンデマンド配信、ネット販売)

◎現代山形考 〜藻が湖伝説〜
山形県村山地方に伝わる「藻が湖伝説」 を軸にタウンミーティング型の地域研究をスタートさせ、新たな郷土史を編集し刊行。フィールドワークを重ねたアーティストたちの制作プロセスや作品を様々なメディアミックスで発信する。(オンデマンド配信、LIVE 配信)

◎10年の器・10年の菓子
東北芸術工科大学工芸コース×乃し梅本舗佐藤屋10周年企画

東北芸術工科大学 芸術学部 美術科工芸コースと乃し梅本舗佐藤屋は、2011年度より学生たちの器に新しい和菓子を創作する共同プロジェクト(授業)を実施中。今年で10周年となる節目に、この授業を受講し、その後プロとして活動を始めた卒業生を集めwebでの展示、トーク、販売を行う。またアーティストによる作品紹介番組「ビエンナーレショップチャンネル」をLIVE配信。(オンデマンド配信、LIVE配信、ネット販売)

◎山の上の陶器市 ウェブ版
前回ビエンナーレでも好評だった「山の上の陶器市」が今回はオンライン上で開催。参加作家との対話から作品の購入までをオンラインで行う。(オンデマンド配信、双方向LIVE配信、ネット販売)

◎まちとひと
山形駅前大手門通りすずらん商店街を舞台に、アーティストやデザイナーが市民とともに、多様性や調和、学びや営みといったテーマで様々なコンテンツを展開。市民・アーティスト・デザイナーの三者による、新しい「街と人のかたち」について多角的な視点で検証していく。(オンデマンド配信、LIVE配信、ネット販売)

◎PINK PROJECT 2020 言葉を採集する
コロナ禍という新たな時代に向き合う市民から、山形市にある施設「山形まなび館」の1階を拠点にインタビューを行い、採集した言葉を保管して、展示する。地域の人達と共に新しい視点で地域の現状や未来を語り合う場を創出し、一連の活動プロセスにより大きく変貌する市街地の風景の変化を目の当たりにすることで、自ら主体的に街に変化をもたらす。言葉の収集のプロセスとアートを通して山形の意識を変えていく。(オンデマンド配信)

 

初秋の美しい山形の地を直接訪ねられないのは残念ですが、山形ビエンナーレ2020の公式ホームページでは、現地の山の空気を体感できるような美しいティザー映像を見ることができます。
アート、音楽、パフォーマンス、食、ボディーワーク、レクチャー……など、オンラインならではの楽しみ方ができるコンテンツが多数発表されているので、気になる人は見逃さないように早めに日時のご確認を!

みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2020
https://biennale.tuad.ac.jp/

 

さらに、今月雛形では、芸術監督の医師・稲葉俊郎さんと、参加アーティストの一人である詩人・岩崎航さんのインタビューを公開します! ぜひ、そちらも併せてお楽しみください。

INFORMATION

みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ 2020
「山のかたち いのちの形」

 

東北芸術工科大学が主催し、山形市で2年に1度開かれる芸術祭。4回目を迎える今年は新型コロナウイルス感染拡大防止に伴い、オンラインを中心としたプログラムを展開する。山形ビエンナーレ2020公式webサイトをプラットフォームに、コンテンツ配信+各種メディアミックスで開催。

 

https://biennale.tuad.ac.jp

 

 


会期:2020年9月5日(土)〜 27日(日)
会期中の金・土・日・祝日にライブ配信あり
※開幕から蓄積される各プログラムのアーカイブは、随時オンデマンドで視聴・閲覧が可能

料金:無料(一部有料)

主催:東北芸術工科大学

 

問い合わせ:東北芸術工科大学 山形ビエンナーレ事務局
TEL/023-627-2091 Fax/023-627-2081
E-mail/biennale@aga.tuad.ac.jp

(更新日:2020.09.04)
ニュース ー 考える。暮らし、

最新の記事

特集

ある視点