ある視点
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私たちが暮らす「都市」と「地域」。
その社会をとりまく状況は日に日に速度をあげ、大きく揺れながら変化しています。
地域活性、地方創生、新しい働き方、過疎化、資本主義経済……
聞きなれた言葉、見慣れた文字が生活の中で流れていく。
あらゆる意味で“自然”と共存するには、ほど遠い世界にあるいまの暮らし。
いま、「なにか違う」「こっちのほうがおもしろそうな気がする」と察知して移動する人たちは、「地域」「地方」「田舎」とくくられる土地に行き着いている。そんな彼・彼女たちの姿を、中沢新一さんはじっと見つめています。
これからの時代に本当に必要な、いまを動かす、古くて新しい哲学。
“無意識”の動きに言葉を与える、新しい思考。
人間の暮らしの“もと”をひも解きながら、
次の時代を生き延びるための可能性を探っていきます。
「人類の、たのしい仕事」はじまり、はじまり!構成:薮下佳代 題字:吉田勝信
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中沢新一 (人類学者)
なかざわ・しんいち/1950年山梨県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。現在、明治大学野生の科学研究所所長。民俗学、宗教学、哲学など、あらゆる学問的領域を縦横無尽に飛び越え、しなやかに思考する人類学者であり思想家。著書に『森のバロック』『哲学の東北』『カイエ・ソバージュ』『アースダイバー』『日本の大転換』『日本文学の大地』など多数。