特集 メディアの現在地
ー迷いながら、編む。
ウェブマガジン「雛形」のこれから
(記事更新停止のお知らせ)
「雛形」のこれから
2015年1月に誕生し、それぞれの地で、暮らしを考え続ける人たちの声を届けてきたウェブマガジン「雛形」は、2022年4月末日をもって、記事の更新を停止することになりました。
理由をあげれば、メディアの多様化や運営体制など、さまざまなことが絡み合っていると思いますが、閉じるという選択は、季節が移り変わるように静かにやってきました。これまで続けることだけを考え走ってきた8年でしたが、変化に身をゆだね、新しい在り方を問うことも、自然なことだと感じています。
メディアのかたちは日々変容し、一人ひとりが情報を発信できる時代。発信する側にも、受け取る側にも、これまで以上にスキルが必要となっています。どうしたら伝えたいことを伝えたい人に受け渡せるのか。編集者として悩み続けてきたなかで生まれたのが、特集「メディアの現在地ー迷いながら、編む」です。「メディア」に関わる人がいま、何を考え、何に悩み、つくっているのか、「現在地」を記すことで、見えてくることがあるのではないかと考えています。
メディアという言葉から連想するものは人それぞれ違うと思います。それは声や思想、表現をのせる“乗り物”であったり、人ともの、人と人を媒介する“場”であったり、活動や運動、人そのものであったりするでしょう。
今回の特集でお話を聞かせてもらったのは、複雑な色で成り立つ社会のなかで、迷いながら、言葉の力を信じ、記事や文章を編む人たちです。
情報化社会と言われて久しい昨今、私たちはどのように自らの声を出し、他者の声を受け取っていけばいいのでしょうか。情報を発信する編集者として、情報の受け取り手である一個人として、「メディアの現在地」から考えていきたいと思います。
「雛形」編集部 編集長 森 若奈
※記事の更新は2022年4月末日で停止しますが、サイトは一定期間残ります。
写真:阿部 健
ー迷いながら、編む。
特集
ー迷いながら、編む。
-
- ウェブマガジン「雛形」のこれから(記事更新停止のお知らせ)
- 「雛形」編集部より
-
- メディアの主体となるのはいつも人。多様さを確保し続けるために必要な“粘り強さ”とは?約6万点の「ミニコミ」を保管する「市民アーカイブ多摩」の現場から。
- 杉山 弘さん (ネットワーク・市民アーカイブ運営委員)
-
- 更新され続ける倫理観のなかで、新しい言葉を探す。/「福祉」と「創造性」をテーマにするウェブマガジン「こここ」編集長・中田一会さん
- 中田一会さん (ウェブマガジン「こここ」編集長)
-
- 立場をわきまえながら、どう出しゃばるか。「困っている人文編集者の会」3名が語る、本が生まれる喜び。
- 柴山浩紀さん(筑摩書房)、麻田江里子さん(KADOKAWA)、竹田純さん(晶文社)
-
- どんな人にも、暮らしはある。すぐには役に立たないようなことも、いつかの誰かの暮らしを変えるかもしれない。/雑誌『暮しの手帖』編集長・北川史織さん
- 北川史織さん (雑誌『暮しの手帖』編集長)