ある視点

vol.9 日常は浜通りにつながる
前回のコラムでは、
もう1つ、大きな発見がありました。エネルギーのことです。
うみラボの調査船は、いわき市北部にある久之浜(ひさのはま)
さらに、双葉郡楢葉町の沖10キロのポイントには「
ちなみに、いわき市に目を向ければ、
広野火力発電所も、福島第二も福島第一も、その経営母体は「
そのことを、改めて突きつけられました。
なんっちゅう負担を、我々はこの地に押し付けてきたのでしょう。

東京電力広野火力発電所。現在絶賛フル稼働中。

粛々と廃炉にむけての作業が続けられる福島第一原子力発電所。
東京に住んでいた頃、電気が福島県産だなんてこと、
さらに加えると、当該地域にある発電所は、
このエリアはいわゆる「常磐線」や「常磐自動車道」が通る「
福島第一原子力発電所が爆発事故を起こしたことで、「
それはもっともな意見だと思いますが、

霧で隠れてしまっているが、右側が風力発電のための風車。
例えば、福島の米や野菜について市場関係者に話を聞くと、「
福島県だけではありません。
茨城県の生産量日本一を並べてみましょう。レンコン、ピーマン、
地味だあ〜(笑)
でも、地味であるがゆえに目立たず、人知れず食卓を支えてきた。
ほんとに魅力がないんでしょうか。
生産品が「ブランド品」ではなく、日常に埋没する「
でも、それって知っておくべきことだと僕は思います。なぜなら、
もちろん、生産者側の精神的な自立は必要でしょうし、
しかし、生産者が「伝えようとする」こと以上に、
知ろうとすればするほど、常磐や福島やいわきに、
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小松理虔
小松理虔/1979年福島県・いわき市小名浜生まれ。大学卒業後、福島テレビに入社し3年間報道記者をつとめ、2007年に上海へ移住。日本語教師、日本語情報誌の編集・ライターなどとして活動後、2009年に小名浜へと戻る。2010年4月にウェブマガジン『TETOTEONAHAMA』を創刊
http://www.tetoteonahama.com/
https://twitter.com/riken_komatsu
https://www.facebook.com/riken.komatsu
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