COLUMN
ファンシー絵みやげ保護活動記

80年から90年代、スキー場や観光地で大流行した、ファンシーなイラストが描かれたキーホルダーや置物。リアルタイムを知る人なら「コレ持ってた!」と叫ばずにはいられない懐かしいおみやげたちを、“ファンシー絵みやげ”と命名し、日本各地で収集・研究しているのが山下メロ院長です。絶滅の危機に瀕するおみやげ雑貨とストイックな裏話を一緒にお届けします。

vol.1 はじめまして、山下院長です。【北海道編】

はじめまして、山下院長です。

ファンシー学院という団体・Webサイトの院長をやっております。私は80年代から90年代にかけて観光地で流行したイラスト入りお土産雑貨を「ファンシー絵みやげ」と名付け収集・研究しております。

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かつて私も修学旅行などで購入したことがありましたが、いつしか捨てて忘れてしまっておりました。時は過ぎ、リサイクルショップやフリーマーケットに通っているうち、偶然にも「ファンシー絵みやげ」との再会を果たしましたが、なんと20年以上の歳月が経過しておりました。

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私は懐かしさと感傷にひたるいとまもなく、それだけ長く出会えなかったということは絶滅の危機に瀕しているのでは……と不安に駆られました。

それから日本の各地でファンシー絵みやげの保護活動を行うようになり、現在では100箇所以上の観光地を回り、

1000軒以上の土産店を調査し、3000種以上の生存個体を保護してまいりました。

 

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その活動の中で保護したファンシー絵みやげと、保護活動中に起こりましたエピソードをいくつか紹介していきたいと思いますので、どうか最後までお付き合いいただければ幸いです。
まず初回は北海道で保護したファンシー絵みやげをいくつかご紹介いたします。

 

 

【ファンシー絵みやげレビュー:北海道編】

キツネがいっぱい北海道!

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キツネのキャラクターは全国各地で一番多くみられる動物イラストのキャラクターですが、おそらく一番早く商品化したのは北海道のキタキツネで、そこから全国に波及したと考えられます。

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手書きの日本語ローマ字によるHOKKAIDO名入れと、まぶしい黄色のキツネがかわいい鍵束キーホルダー。

おこん

中でもこの「おコン!」というシリーズは、ふわふわなイラストでファンシー度が非常に高いため大変気に入っております。

お地蔵さん2

愛国駅・幸福駅のおじぞうさん絵馬型キーホルダー。木製のベースに陶器のマスコットが乗っているのは珍しい。

タイヤ

非常に珍しいラバー素材を縁取りにあしらったキーホルダー。タイヤをモチーフにした溝が刻まれている謎の商品。

 提灯1

渋めの観光地みやげである提灯とファンシーが融合した1品。富良野の定番ラベンダー色なところが素晴らしい。

 

【調査こぼれ話:幸福をさがして】

 幸福駅で本当に幸福になれるのか

その日私は、記念切符で有名な観光地「幸福駅」へ行くため早朝の帯広空港に降り立ちました。「幸福駅」の場所もろくに調べず、ホテルのある帯広駅へ向かう空港連絡バスに乗ると、いきなり「次は幸福駅」のアナウンス。

 

荷物を預けてから翌日にでも行こうと思っていたので、

これは幸いだと思い

「観光地だし駅前なんかあるだろうし、幸福駅の土産店を調査してそのまま電車で移動しよう」と、バスを降りました。

地吹雪で先が見えない雪原の中、荷物を引きずって辿り着くと、現実が突き付けられました。

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幸福駅はすでに廃線でした…(常識?)。

おまけに目的である土産店は、年中無休のはずが強風のためにシャッターが閉まっている…。

幸福駅のバス停は雪に埋もれており、バスは数時間来ません。

私の瞳のシャッターも静かに閉まりました。

 

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さすがに死を覚悟した私は、

SOS ではなく遺書をしたためるような気持ちで Twitter を開き、

幸福駅で不幸になっていることを世界に発表しました。

 

するとすぐさま十勝在住のフォロワーの皆様から相次いで、

地元の人しか知らないようなお店の情報が絶え間なく届きました。

 

そして雪原にたたずむ私の目の前には、面識のないフォロワーさんの車が止まり、

気がつくと一緒に保護活動をしておりました。

幸福駅が、本当に幸福駅であると知ることが出来た貴重な体験です。

 

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保護活動には現地の人の協力が欠かせません。

インターネットやガイドブックよりも現地の観光案内所で聞ける情報のほうが信頼性は高く、

さらに現地の方々の持っている情報は速報性と専門性に優れています。

 

地球規模で見れば狭い日本でも未踏の地は多く、人やモノとの出会いがまだまだ待っています。

すべての調査を終えるまで、私は旅を続けます。

ファンシー絵みやげ保護活動記
山下メロ院長

やましためろ・いんちょう/ファンシー絵みやげ研究家。80年代の庶民風俗を研究。特に観光地のファンシーイラストが描かれたお土産雑貨=「ファンシー絵みやげ」を収集・研究しており、各種メディアで保護を訴えている。訪問した土産店は1000店を超え、所有するファンシー絵みやげは4000種を超える。オリジナルiPhoneケース販売中。ウェブサイト:ファンシー学院

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